OBJECTIVE.
中央大学文学部教授の山口真美は、令和7(2025)年度科研費 学術変革領域研究(A)にて、領域名『顔身体のデザイン:実践?実証?設計に基づく顔身体の深化と昇華』の領域代表に採択されました。同研究領域での領域代表としての採択は、中央大学?初となります。本採択の前身となる新学術領域研究『トランスカルチャー状況下における顔身体学の構築?多文化をつなぐ顔と身体表現(略称:『顔?身体学』)』(2017-2021)でも領域代表を務めた山口教授は、本採択において総括班として研究課題全体をマネジメントすると共に、連携する多分野の研究者がもたらす総合知で、研究の深化を目指します。
研究者
立教大学文学部教授 河野 哲也
東京外国語大学?アジア?アフリカ言語文化研究所教授 床呂 郁哉
國學院大學文学部教授 小手川 正二郎
東京外国語大学アジア?アフリカ言語文化研究所准教授 河合 文
立命館大学総合心理学部教授 高橋 康介
早稲田大学理工学術院教授 渡邊 克巳
大阪大学大学院工学研究科准教授 石原 尚
東京大学大学院総合文化研究科教授 工藤 和俊
東京外国語大学?アジア?アフリカ言語文化研究所教授 床呂 郁哉
國學院大學文学部教授 小手川 正二郎
東京外国語大学アジア?アフリカ言語文化研究所准教授 河合 文
立命館大学総合心理学部教授 高橋 康介
早稲田大学理工学術院教授 渡邊 克巳
大阪大学大学院工学研究科准教授 石原 尚
東京大学大学院総合文化研究科教授 工藤 和俊
研究内容
本領域では、現代社会の顔と身体の多様な歪み(差別、痛み等)を解消し、テクノロジーの進化によるヒトと人工物の新しい顔と身体のあり方を提唱すべく、哲学?文化人類学?心理学の分野横断に成功した前領域『顔?身体学』に、顔と身体が一体化するアートやパフォーマンス等の【実践】を導入します。また、人々の情動的なつながりを支える内受容感覚と深部感覚に焦点をあてた解析?理論化によって【実証】し、さらにロボット工学による設計論の導入と身体科学を加味することで構成論的なアプローチから【設計】します。この【実践】【実証】【設計】に基づき『顔?身体学』を深化させることで未来のヒトと人工物の顔と身体をデザインし、個々?の痛みを解消する社会の構築につなげることが目標です。

図 未来の顔身体のデザイン
山口教授のコメント
本領域は2017年に採択された新学術領域研究『顔?身体学』を発展させるもので、オンライン化が進んだ現代社会における顔と身体が持つ実存的な苦しみに焦点をあてました。アートやパフォーマンスなどの実践を取りいれ、顔や身体の持つ問題の昇華と解明を通じて、未来の顔身体とその社会のデザインを提案したいと思います。実践的な実証や、未来社会に合わせた倫理の実践がポイントです。人文社会科学分野の新たな研究分野の構築と可能性を示していきたいと思います。
「学術変革領域研究(A)」について
文部科学省および日本学術振興会が助成する科学研究費助成事業の種目の一つで、多様な研究者の共創と融合により提案された研究領域において、これまでの学術の体系や方向を大きく変革?転換させることを先導するとともに、我が国の学術水準の向上?強化や若手研究者の育成につながる研究領域の創成を目指し、共同研究や設備の共用化等の取組を通じて提案研究領域を発展させる研究です。研究期間は5年間。応募金額は、単年度当たり5,000万円以上3億円までの大型研究です。
山口教授の研究内容紹介
中央大学産学官連携プラットフォーム
顔身体デザイン X(エックス)
