英語は1つの言語として面白い—
その面白さを生徒に伝えるのが自分の務め

学習院中等科 小宮 秀人さん(大学案内2024)

2023/05/18

立教を選ぶ理由

OVERVIEW

学習院中等科で教鞭をとる小宮 秀人さんのキャリア(英語教師)について紹介します。

英語力と英語教授の理論を追い求めた日々

大学入学前から、将来は英語教師として働きたいという明確な目標を抱いていました。異文化コミュニケーション学部を選択したのは、「第2言語習得理論」「英語教育学」といった科目が多数開講されており、さらに言語そのものを研究対象とする科目も豊富だったからです。英語を教える職業を目指す私にとって、異文化コミュニケーション学部は最適な環境だと感じました。入学後は、まず自らの英語力を高めようと言語系科目に積極的に取り組みました。1年次必修の「英語ディスカッション」では上位クラスに入ったものの、それまで英語を使って話し合いをするという経験はほとんどゼロ。留学生や海外滞在経験のある学生に囲まれ、最初は不安でいっぱいだったのですが、クラスメイトや先生に助けられながら、次第に英語での議論ができるようになりました。厳しい環境に身を置いたからこそ、英語力が鍛えられた経験だったと思います。また、学部の専門科目においては、英語の教授法などを理論的に学び、英語教師としての基盤を確立することに努めました。

1つの言語である英語の面白さを伝えたい

私は、文法や単語などの知識を単に伝えるのではなく、言語学的な視点から言葉自体の面白さを提供し、生徒に興味を抱かせることができる教師でありたいと思っています。LとRの発音は何が違うのか、「Did you」はどうして「ディジュー」と発音されるのか、受動態?能動態の「態」とは何のことか。中学?高校の教科書には載っていないテーマでも、授業のスパイスとして話をすると生徒は前のめりになって聞いてくれます。テストのための英語ではなく、興味深い言語としての英語を教え、生徒の学びをサポートしたいと考えています。
その下支えとなっているのは、言語学の研究に取り組んだ大学院での経験が大きいです。学部で身につけた知識をさらに深めようと5年一貫プログラムを選択し、大学院で自らの研究テーマに没頭。最前線の理論や知見に触れると同時に、立教池袋中学校?高等学校でも非常勤で講師を務め、現場での実践経験を積むことができました。理論と実践を行き来しながら、英語教師としてのオリジナリティを開拓できたように思います。

※5年一貫プログラム…学部4年次から大学院の科目の履修を開始し、学部卒業後、1年で大学院を修了。5年間で学士と修士、2つの学位が取得できる異文化コミュニケーション学部独自のプログラム。

生徒との向き合い方や教師のあるべき姿とは

現在は中学1年から3年までの英語科の授業を担当しています。大学?大学院時代の学びがダイレクトに生きていると感じますし、大学2年次でオーストラリアに交換留学をした際の現地での生活や異文化体験なども、授業内で触れると生徒の関心を引きます。そうした生の情報を伝えたり、言語学的な視点から英語の言語としての面白さを一緒に考えたりと、生徒が能動的に学びと向き合える工夫を取り入れながら授業を行っています。
漠然と「英語教師になりたい」と思い大学に入学しましたが、5年間をとおして、どのような情熱や態度を持って生徒と接するか、どのような教え方をするか、といった、教育そのもののあり方まで考えが及ぶようになりました。日々驚くような成長を見せてくれる生徒と共に、教師である私自身も学び続け、成長していけるように努めたいです。

小宮 秀人さん

学習院中等科

異文化コミュニケーション学部異文化コミュニケーション学科/2021年3月卒業
異文化コミュニケーション研究科異文化コミュニケーション専攻博士課程前期課程/2022年3月修了

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